求められるスキルとは

訪問看護は在宅医療を支える中で中核を担っており、専門的な知識はもちろんのこと柔軟な思考やフレキシブルな動きが求められます。
具体的には訪問看護ステーションではそれぞれのお宅に訪問するために移動を行うという事です。都内など家が密集しているところでは電動自転車や原付などを移動手段として活用し、地方では軽自動車を使って訪問をしています。そのため、運転技術はもちろんのこと、地図で住所を覚えたりする必要があるので、ある程度土地勘があるような場所でないと、移動することだけで四苦八苦してしまいますよね。

訪問看護では基本的に一人でお宅への訪問になるため、決断を迫られるときが多いです。医師の指示があり訪問しているのは大前提ですが、その場その場での決断が求められ悩む時があります。病院であればすぐにナースコールで相談したり、応援に駆け付けるなどの対応が出来ますが、在宅医療の場ではそれが出来ないのが現状です。その上更に決断を難しくするのが、相手の生活環境で医療を提供している点です。相手の生活では決定権は本人や家族にあり医療従事者が提供できるのはあくまで選択肢のみという事です。

以上の点からだと、訪問看護には様々な経験をしたベテラン看護師が向いているのではと思われがちですが、最近では若い看護師が活躍する事が増えています。それは在宅医療の研修体制やフォローアップが充実してきているのが大きな要因になっています。利用者との接し方や処置など訪問看護の業務に慣れるまで先輩看護師と訪問を共にする同行訪問があるステーションも増加しています。